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南九州税理士会所属

事務所通信

      税理士法人研輝では、毎月経営者の方へのお役立ち情報の要約版をホームページで配信しています。

事務所通信をご希望の方は、お気軽にご連絡ください。

2018年 1月号

経営理念を身近に、日々の行動につなげる1年にしよう
 自社に経営理念はありますか。その経営理念は、社内に浸透し、活かされていますか。せっかくの経営理念を活かせていない例が少なくありません。一方で、経営理念の実践のために様々な取り組みをしている企業も多くあります。
 本誌では、事例として「理念、年度方針、数値目標などを記した理念手帳の全社員への配付と社内勉強会を通じて、経営理念の実践に取り組む美容院」と「経営理念を文化として、個々の業務の中に根づかせるために具体的な行動指針を定め、実践している歯科医院」を紹介しています。
 新年を迎え、事例を参考に自社の経営理念の浸透について考えてみましょう。

平成30年1月からの配偶者控除等の改正の影響は?
 平成30年1月から、配偶者控除と配偶者特別控除が改正されます。例えば、夫がサラリーマンで妻が夫の扶養の範囲で働く場合、以下の点に注意が必要です。
○妻の収入が年103万円を超えると、配偶者控除に代わって適用できる配偶者特別控除が大幅に拡大され、妻の収入が年150万円以下(改正前:105万円未満)であれば、最高で38万円の所得控除が受けられるようになりました。
○配偶者控除・配偶者特別控除に所得制限が設けられ、夫の収入が年1,120万円を超えると控除額が逓減し、年1,220万円を超えると控除を適用できなくなりました。

 改正によって、制度が複雑になりましたが、夫の年収(給与収入のみ)が年1,120万円以下であれば、従来と変わりません。本誌では、配偶者控除等の額を確認できるチャート図を掲載しています。

業績改善の打ち手 ~自己点検チェックリスト~
 どうして赤字経営ではだめなのでしょうか。これまでは、赤字続きで資金不足に陥っても、銀行からの借入れや社長の個人資産でカバーすることができました。しかし、これからは、黒字でなければ、借入れも難しくなり、個人資産もやがて枯渇します。状況は変わり、黒字でなければ、会社の存続が難しい時代になっています。
 業績改善に取り組み、黒字化をめざしましょう。本誌では、限界利益率の改善、固定費の削減、売上アップの視点から、改善策のヒントをチェックリスト形式で掲載しています。

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2018年 2月号

成り行き経営からの脱却~黒字化のための経営計画作成ステップ~
 経済が右肩上がりの時代は、資産の含み益を担保にした融資や、資産売却による借入金返済が可能でした。しかし、経済が低成長の時代に入った今、これからは、黒字を重ねて利益を内部留保し、経営基盤を安定させなければ、企業の継続が難しくなっています。
 会社を継続させるために、最低限必要な売上高と利益を確保するための経営計画を作成し、目標に向かって経営することが必要になっています。
 黒字化を目指した経営計画の作成を通じて、自社の経営課題を明らかにして、その改善策を図ることが成り行き経営からの脱却になります。

身の丈にあった借入れとは?
 設備資金の借入れにあたっては、毎年の返済額を「減価償却費の範囲内」に収める返済計画を立てましょう。減価償却費は、資金流出のない費用であるため、この範囲に返済額が収まれば資金繰りが楽になり、利益を内部留保として蓄積することができます。このような返済計画での借入れが困難であれば、「減価償却費と税引後利益の合計の範囲内」に収めるようにしましょう。
 「TKC経営指標(BAST)」の「借入金対月商倍率(月)」「自己資本比率(%)」の数値から、赤字企業ほど、借入金が多く、自己資本の割合が低い傾向にあることがわかります。自社の数値と比べてみましょう。

所得税の確定申告のもれに注意!
 個人事業者や不動産オーナー、給与以外の収入がある人などは所得税の確定申告が必要です。以下のような申告もれがないか、確認しましょう。
○満期保険金・解約返戻金の受け取りは、一時所得として申告が必要な場合があります。
○ふるさと納税の返礼品や懸賞金、競馬の払戻金なども一時所得です。満期保険金などとの合計で50万円を超えると、申告が必要になることがあります。
○医療費控除額は、平成29年中に支払った医療費の総額から、保険会社からの保険金や高額療養費などによる補てん金額を差し引いて 計算します。
○外国為替証拠金取引による利益は、雑所得として申告が必要です。
○ふるさと納税のワンストップ特例は、確定申告をすると無効になります。確定申告において、あらためて寄付金控除(ふるさと納税)の申告が必要になります。

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2018年 3月号

経営者保証のない融資が広がる
 中小企業融資において、経営者の9割が個人保証を提供し、うち半数以上がその解除を望んでいます。
「経営者保証に関するガイドライン」では、経営者が会社の資金や資産について公私の区別を明確にすること、会社の資産・収益力によって借金返済が可能であると判断できること、金融機関へ財務情報を提供すること、など一定の経営状況を満たせば、個人保証のない融資や既存の保証の解除などの可能性があるとしています。
健全経営に取り組み、個人保証のない安心感のある経営をめざしましょう。

会社と役員の資産・経理を明確に区分する
 中小企業では、会社の資産と役員個人の資産との区別が曖昧になりがちです。
会社と役員との間の金銭や不動産の貸し借りは、通常の取引と同様に、契約書の作成や、利息や家賃の支払いが必要な場合があります。事業に関係のない役員の個人的な支出は、税務上、役員給与となり損金への算入が認められません。金融機関からも厳しい眼で見られます。本業の業績が良くても、役員の私的流用が多いと資金繰りが苦しくなり、経営に悪影響を及ぼすだけでなく、社内全体のモラルの低下を招きます。自社の状況を見直しましょう。

再点検!売掛金管理と回収の5つのポイント
 自社の「売掛金管理と回収の5つのポイント」を押さえ、売掛金の不良債権化や貸し倒れのリスクを小さくするように再点検してみましょう。
  1.得意先との情報共有を図り、支払期日などの認識を一致させる。
  2.営業担当者には、売掛金未回収の正当な理由を報告させる。
  3.回収遅れの原因となる請求書の発行遅れや誤請求に注意する。
  4.債権の消滅時効に注意して、内容証明郵便による請求などの手段を検討する。
  5.最終手段として、法的手続(支払督促、少額訴訟など)を検討する。

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2018年 4月号

自社の概要をわかりやすく伝える「ビジネスモデル俯瞰図」を作る
 融資申込や経営計画の提出にあたり、金融機関などの外部者に自社の概要を説明する機会が増えています。その際、事業内容、理念・ビジョン、役員構成、従業員数、沿革などの文章情報だけでなく、 ビジネスの商流・物流・資金の流れを図式で表した「ビジネスモデル俯瞰図」を作成すると相手に事業の全体像が一目で伝えやすくなります。ビジネス全体を俯瞰することで、自社の現状と課題を明らかにすることができるため、経営計画の策定や改善策を立てる一助にもなります。

出産・育児による離職を防ぐ働きやすい職場づくり
 出産を控えた女性従業員から請求があれば会社は産前休業を与える必要があり、産後については、原則として8週間は就業させることができません。また、原則として、育児休暇の申請を受ければ、子が1歳になるまで育児休業を与える必要があります。
 産前・産後、育児休業期間中は、従業員本人と会社負担の保険料が免除されるほか、従業員には、出産手当金や出産育児一時金、育児休業給付の支給などの制度もあります。
 経験豊富で優秀な人材の離職を防ぐためにも、情報の周知や社内体制を見直してはいかがでしょうか。

経理・総務担当必見!   従業員の異動に伴う税務・労務の手続
 4月は、新入社員の入社や従業員の扶養家族の異動がある時期です。家族に就職などの異動があった従業員や新入社員からは「扶養控除等(異動)申告書」の提出を受けるとともに、新入社員には、申告書にマイナンバーを記載してもらいましょう。
 新入社員が入社した場合、入社日から5日以内に健康保険・厚生年金保険の資格取得の届出、入社日の翌月10日までに雇用保険の資格取得の届出が必要です。

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2018年 5月号

中小企業経営を応援する最新の補助金等
 中小企業を応援する様々な補助金が用意されています。主なものとして、業務効率や売上のアップを図るためにITツールを導入する場合の「IT導入補助金」、事業承継をきっかけに経営革新や事業転換を行う際の費用を補助する「事業承継補助金」、新サービスの開発や生産プロセス改善のための設備投資費用などを補助する「ものづくり・商業・サービス経営力向上支援補助金」、経営計画に基づく販路開拓を支援する「小規模事業者持続化補助金」などがあります。
 また、税理士等の経営革新等認定支援機関の助言を受けて早期経営改善計画を作成する場合の費用を補助する「早期経営改善計画策定支援事業」も引き続き実施されています。

個人住民税の特別徴収と「決定通知書」の見方
 5月に入ると、住民税の特別徴収税額の決定通知書が送られてきます。決定通知書が届いたら、記載内容や税額を確認し、決定通知書(従業員用)を従業員に渡しましょう。
 従業員の給与から天引きした住民税は、翌月10日までに各市長村に納付します。納付が遅れると延滞金が加算されます。従業員が常時10人未満の場合、市町村への申請によって、年2回の納付が認められます。
 住民税の決定通知書(従業員用)からは、所得に対して原則10%の税率が課税される「所得割」と、一律に課税(原則年額5,000円)される「均等割」、ふるさと納税(寄付金控除)などの住民税額からの控除分、毎月の給与から天引きされる「納付額」がわかります。

有給休暇についての素朴な疑問
 繁忙期に従業員から有給休暇(有休)の取得申請があった場合、有休を希望通りに与えることが原則です。しかし、「同じ時季に多くの従業員が休む。代替要員の配置が難しい」など事業の正常な運営が妨げられる場合、経営者は取得時季の変更を求めることができますが、単に「日常的に忙しい。人手が足りない」という理由では、時季の変更を求めることはできません。事前の取得申請を求めることができるため、あらかじめ他の従業員との調整をはかるようにしましょう。
 また、一斉付与、交替制付与、個人別付与などの方法で、あらかじめ有休の取得日を割り振る計画的付与制度なども活用して、有休の取得促進をはかりましょう。

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2018年 6月号

役員給与の決め方と税務上の注意
 税務上、損金にできる役員給与の改定は、基本的に、事業年度開始から3か月以内です。
 経営者は、自身の役員給与の額を決める際、主観ではなく、あくまでも前年実績、当期の利益計画や業績見込み、1年以内の借入金の返済額などを基礎にして、経営の現状を客観的に捉えて決めましょう。
 事前確定届出給与を届けた場合は、実際の支給時期と支給額が、事前の届出内容と完全に一致していなければ、損金算入が認められませんので、注意しましょう。

経営者が知っておきたい労働保険の基礎知識
  従業員の業務中や通勤途中における労働災害(労災)については、労災保険から療養費や休業補償が行われます。労災保険か健康保険のどちらが適用されるかが問題となるのは、通勤途中に、本来のルートを外れて、どこかに立ち寄った際に、けが等をした場合です。保育所への送迎や道路工事・渋滞による迂回、日用品の購入、通院、親族の介護などは、通勤途中として労災が適用されます。
 従業員の給与から天引きした住民税は、翌月10日までに各市長村に納付します。納付が遅れると延滞金が加算されます。従業員が常時10人未満の場合、市町村への申請によって、年2回の納付が認められます。
  本来、経営者は労災に加入できませんが、一定の企業規模以下の中小企業の経営者(その家族従業員・役員を含む)であれば、労災保険へ加入できる特別加入制度があります。
 
土地・家屋の固定資産税はこう決まる!
  平成30年度は、3年に一度の土地・家屋の固定資産税評価額の評価替えが行われ、固定資産税の税額が見直されます。
  家屋については、同じ家屋を再度新築した場合の費用と、築年数に応じた損耗を考慮して評価されます。建築費の上昇によって評価前の評価額を上回ることになる場合は、税負担を考慮して、評価前の評価額に据え置く措置がとられています。そのため、家屋については、年々古くなっても、一般に固定資産税の税額が変わりません。
  住宅やアパートの敷地として利用されている「住宅用地」は、税負担を軽減する目的から、その面積の広さによって固定資産税を減額する措置がとられています。    

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2018年 7月号

特例事業承継税制を活用しよう
 要件等が大幅に緩和され、特例事業承継税制(特例税制)が大変利用しやすくなりました。特に、対象株式数の上限が撤廃され、猶予対象の評価割合が贈与、相続ともに100%となったことで、後継者の税負担がゼロになりました。また、雇用確保要件も実質的に撤廃され、要件を満たさなくなっても、認定経営革新等支援機関の意見等があれば猶予が継続されます。
 この特例税制の適用を受けるには、平成35年3月末までに、認定経営革新等支援機関の指導・助言を受けて「特例承継計画」を作成し、都道府県に提出する必要があります。

知らなかったではすまない“保証”の注意点
  中小企業経営者は、融資その他の取引において、保証(連帯保証)を行っている例が少なくありません。経営者の保証(保証債務)は、経営者の死亡によって残された家族(相続人)に承継されます。生前に、家族に知らせないまま保証人になっていたことから、突然、家族に多額の債務の弁済が求められ、 財産を失ってしまう例が少なからずあります。
 他社や知人・友人の債務を保証している事実があるなら、家族がその事実を確認できるようにしておきましょう。
 また、2020年4月施行の改正民法では、安易に知人の保証人になることがないよう公正証書の作成が義務付けられるなど、保証人保護の規定が設けれています。
 
日々の記帳と発生主義の徹底
 経営者が、業績をいち早くつかみ、正しい経営判断をするためには、月次決算が不可欠ですが、日々の取引の会計帳簿への記入や仕訳データを入力する目的は、まず、毎日のお金や取引の流れを、もれなく、ありのままに記録することにあります。そして、複式簿記のルールに則って、正しく計算された月次決算資料や決算書は、的確な経営判断の基礎になります。
 月次決算の基本は、日々の正しい記帳(記録と計算)と、現金管理、証憑書類の整理保存、発生主義による会計処理にあります。    

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2018年 8月号

特例事業承継税制が適用できるかどうかのチェックポイント
 利用しやすくなり関心の高い特例事業承継税制(特例税制)ですが、適用には、先代経営者、後継者、会社に一定の要件があるため注意が必要です。
 先代経営者は、相続等の開始前までに、代表者であったこと、被相続人と同族関係者で議決権株式総数の50%超を保有し、かつ筆頭株主であったことなどが要件で、後継者は、株式の贈与までに代表者であること、役員就任後3年を経過していること、同族関係者のなかで、議決権数の最上位者であること、などが必要です。
 会社は、資産管理会社(一定のものを除く)、医療法人、社会福祉法人、風俗営業会社などは適用対象外になるため注意が必要です。

月次決算データは、経営者と社員、金融機関、会計事務所との共通語
 月次決算は、毎月の業績をいち早く掴み、経営に役立てるものですが、月次決算データを経営者だけが利用するのではなく、経営者と社員、金融機関、会計事務所と間で業績を見るための共通語として経営に活かしましょう。
 月次決算データを共有化することで、経営者と社員が同じ方向を向いて営業活動に取り組むことができます。金融機関に対しては、経営状況を経営者が説明することで、金融機関からの信頼が高まります。会計事務所との間で、月次決算データを対話ツールとして活用し、的確なアドバイスを受けましょう。
 月次決算データを共通語として経営に生かすには、月次決算の早期化と精度の向上が必要になります。そのためには、売上、仕入れを早期に掴む仕組みづくりや経費の月割計上、概算計上などについて、自社に合った経理処理を当事務所とともに検討しましょう。
 
労務トラブルを防ぐためのルールブックはありますか?
 「働き方改革関連法」は、経営者にとってみれば、労働規制の強化といえます。しかし、中小企業では、労働法規の理解が不十分のまま、雇用についての最低限のルールすら守られていない例が多くあります。
 近年、従業員の労働法への意識が高まっており、在職中は何事もなくても、退職後に訴えを起こされる例も決して少なくありません。まずは、会社のルールブックとして、作成義務の有無に関わらず、就業規則を整備しましょう。就業規則は、労務トラブル防止に役立つほか、社員が安心して働けるという効果があります。
   

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2018年 9月号

経営者マインドの維持には経営計画が必要
 経営には不安がつきものですが、企業が将来に向かって、経営ビジョンや目標を達成する経営計画があれば、そこへ向かって事業に取り組む意欲が湧いてきます。経営計画は、経営者マインドを維持するうえでも大切なものです。
 このような、将来の夢や目標を描いた計画のほか、会社が確保すべき利益を積み上げた計画、融資を受けるために自社の現状や将来性をディスクローズした計画、特例事業承継税制や早期経営改善計画などの申請に必要な計画など、経営計画は一つではなく、目的ごとに数種類の計画があっても良いものです。

国が進めるデジタル・ファーストで税務はどう変わる?
 税務行政のデジタル化に向けた仕組み作り進んでおり、今後10年で、税務申告手続きなどにおいて紙からデジタルへの動きが見通されています。
 個人の所得税関係では、年末調整での保険料控除や住宅ローン控除において、控除証明書が電子化され、従業員がネット環境を通じて会社へ提出可能になり、会社の事務負担が軽減されます。医療費控除やふるさと納税などの還付申告を、スマートフォン等からできるようになります。
 企業関係では、電子申告が大企業は100%化され、中小企業も将来の100%化に向け、当面は85%化(現行75%)を目指すとしています。消費税税率アップや軽減税率の導入に向け、電子帳簿化が推進されます。
 
期中に役員給与を減額せざるを得ないときの注意点
 定期同額給与や事前確定届出給与は、原則として、期中に減額した場合、全額又は一部が損金算入を認められません。ただし、役員の地位・役位の変更があった、経営状況が著しく悪化した、役員給与の支給額を決める際に予測できなかった事由があれば、役員給与の減額後も損金算入が認められる場合があります。この場合は、その事由が「やむを得ない事情」かどうかによって判断されます。
 役員給与の支給額を決める際には、前年実績、利益計画、借入元本返済を踏まえ、よく検討したうえで、役員給与の額を決めなければなりません。

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2018年 10月号

相続時の配偶者の権利を大幅に拡大
 高齢社会の進展を踏まえ、残された配偶者の生活基盤の安定を図ることを主とした民法(相続法)の大幅な改正が行われました(平成30年7月13日公布)。
 改正では「配偶者居住権」が創設され、夫婦で住んでいた住居を配偶者以外の相続人が相続しても、残された配偶者がそのまま住み続けることができるようになりました。また、従来、婚姻期間が20年以上の夫婦間において、配偶者へ住居を生前贈与した場合には、遺産の先渡しとみなされ、遺産分割の際に、特別受益の持ち戻しが行われ、配偶者の取得財産が少なくなっていました。改正では、遺産の先渡しを受けたという取扱いをなくし、配偶者により多くの財産を残せるようになりました。

被災したとき・被災地を支援したときの税制上の支援
 自然災害によって法人や個人が被害を受けた場合、税制上の支援があります。法人の場合、復旧費用を修繕費として損金処理することが認められるほか、災害によって生じた損失による欠損金額の繰越控除や繰戻し還付が受けられます。個人の場合は、住宅や家財の損害について、所得税の雑損控除などが受けられます。
 被災した取引先や被災地を支援する場合にも優遇措置があります。法人が贈った取引先への災害見舞金や救援物資などは全額を損金(経費)にすることができます。
 個人で義援金などを贈る場合には、その自治体へ直接寄附するか、ふるさと納税を活用すれば、寄附金控除が受けられます。
 企業関係では、電子申告が大企業は100%化され、中小企業も将来の100%化に向け、当面は85%化(現行75%)を目指すとしています。消費税税率アップや軽減税率の導入に向け、電子帳簿化が推進されます。
 
改正労基法施行前に知っておくべきこと
 平成30年6月に、長時間労働の是正を柱とする改正労働基準法等(働き方改革関連法)が成立し、中小企業は2020年4月から施行されます。改正を前に、労働時間と時間外労働(残業)についてのルールを再確認しましょう。
 会社が法定労働時間(1日8時間・1週40時間)を超えて従業員に残業をさせるためには、会社と従業員との間で「時間外労働に関する協定」(通称36協定)を締結し、労基署へ届け出なければなりません。この36協定を締結すれば、原則として年360時間までの残業が認められます。また、繁忙期など、この限度を超えて残業をさせなければならない「特別な事情」がある場合には、「特別条項付の36協定」を締結することで、この限度時間を超えることが認められています。自社の36協定に不備がないか、確認しましょう。

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